映画「火花」芸人の作品を芸人が撮ることで見えるものは、確かにあった。

ドラマ
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芸人の作品を芸人が撮るということ。これには異論がある方も多いようですが、それによって見えるものも確かに有る。それは画面を通して感じた。

飯は金がなくても先輩が奢る。この件に関しては意見が分かれるけれども、女性の金でまで奢る意義とは…。

努力は報われるというけれど。

おすすめ度

作品情報

制作年 2017年

制作国 日本

上映時間 121分

ジャンル ドラマ

 

監督

板尾創路

 

キャスト

菅田将暉(徳永)

桐谷健太(神谷)

木村文乃(真樹)

川谷修士(山下)

三浦誠己(大林)

加藤諒(鹿谷)

 

あらすじ

芽の出ないお笑いコンビ”スパークス”の徳永は、営業先で熱海を訪れた際に”あほんだら”の神谷と出会う。

他のお笑い芸人とは一線を画す神谷の漫才に魅せられた徳永は、弟子入りを志願。

神谷は弟子を受け入れる代わりに伝記の執筆を頼み、徳永はそれを承諾する。

それから2年後、神谷の引越しを機に2人は東京で再会を果たし、毎日のように飲み歩き議論を交わし、友好を深めていた。

しかし、時間が経つにつれて神谷に魅せられた徳永の眼に映るのは、以前とは別人と化した神谷の姿だった…。

 

感想・考察

芸人の作品を芸人が撮る

吉本の芸人が書いた物は吉本でやるという風潮があるようですが、これに異論を申し立てたい方も多いよう。

確かに。

作品自体の是非は置いておいて、なぜそういう風潮なのか。

お金の関係なのかもしれません。

 

一方で、芸人の裏側の部分はわかりませんが、この監督だからこその視点があったのでしょう。

売れなくて居候したり、ご飯を食べるのも大変だったり、振りなしアパートだったり、安酒で乾杯。

そういう生々しい部分を撮るには、こちらの監督でマッチしているのでしょう。

実際、これらのドキュメンタリーチックなシーンは見応えあり。

階段に入り乱れる芸人の間をすり抜けて行くシーンなんかも、ならではの撮り方にも思えたりなど。

 

飯は先輩が奢る、金がなくても

これは暗黙の了解的な物がありまして、年功序列の世界で生きていると、やはりこの状況は顕著です。

しかし、この作品で頂けないのは、神谷が同棲相手の真樹のお金で徳永に奢るということ。

自分の飯はギリ良いとして、後輩の飯代を女性の金で…。

これは、いくら金がないとはいえ…。

 

実体験ではないですが、確かに生活が苦しいのはわかります。

だとしても、そこまでして奢る必要があるのか。

 

そした、今作ですごいのは、そんな女性のお金で奢っているシーンも然程、暗くない。

暗くないというのも、演出的にも演技的も。

オレンジがかった明るい居酒屋のライトに佇む神谷は、至って楽観的というかポジティブというか無神経というか。

もはや、一種のサイコパス気質的な物があるのでしょうか。

自分だったら、女性の金で後輩に奢るなんて、気が動転してしまう。

 

努力は報われる。というけれど

よくいう言葉です。今作では努力しても駄目なこともあるというメッセージがあります。

それは努力に努力を重ねた徳永、ある程度の光るものありきで努力した神谷が結果的に駄目だったこと。

それとは、対照的に売れっ子になった鹿谷として描かれています。

結果的に売れたのは鹿谷ですが、彼の努力の姿はほとんど描かれていない。

 

考察ですが、彼の努力は誰にも見せずに、まさに血の滲むような努力を重ねていたのでしょう。

神谷よりも徳永よりも。

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