映画「SWEET SIXTEEN」15歳の鋭利な眼球に映る資本主義

イギリス
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リアムの鋭利な眼球が示唆させるものとはなんなのか。

映画が終わるまで次から次へと、その矛先となる対象が現れる。

リアムな一体を信じればいいのか。

 

おすすめ度

作品情報

制作年 2002年

制作国 イギリス

上映時間 106分

ジャンル ドラマ

 

監督

ケン・ローチ

 

キャスト

マーティン・コムストン(リアム)

ウィリアム・ルアン(ピンボール)

アンマリー・フルトン(シャンテル)

ゲイリー・マコーコック(スタン)

 

あらすじ

スコットランドの川沿いの町グリーノックが舞台。

15歳のリアムは間も無く出所する母親を待ち侘び、母を毛嫌いしていた姉と3人で暮らすことを夢見ている。

そこで養護施設来の友人とともにドラッグを売り捌き家族で暮らすための家を買う資金を作ろうとするが…。

 

感想・考察

拝金主義的世界におけるドラッグ

父親は不在。

母親は服役。

姉はシングル。

リアムを取り巻く家庭環境が酷い。

そこで這い上がるには、信じるものを自分の目で見定め資本を肥やすしかない訳だ。

資本主義が色濃く出ている社会では年齢を何にもならない。つまり、金がモノを言う世界。

 

15歳が這い上がるために必要なものとは

そこで這い上がるには為の1つとしてのドラッグですが、言い換えれば15歳でリアムがリアルを生きるためにはドラッグしかないのかもしれない。

学もない人脈もない、そんな閉塞的なコミュニティを行きている訳ですから。

 

社会保障によって守られること

日本で言えば中学生上がりの世論で言う所の子供ですから、子供が裏社会に入り込んでも何も為すことは出来ない。

しかし、そこしかないというのもジレンマ、パラドックスでありながら合理的。

そう思う程に社会保障が整っている国は素晴らしい。

勿論、下には下がいて上には上がいる社会ですが、日本はその最たる国でしょう。

社会保障が整うことでリスキーな事を成さなくても国が保証するので経済成長も穏やか。

穏やかであっても確実に伸びのある国、日本はやはり幸せなのかもしれまない、いやそうだろう。

それにしても日本は見渡せばネガティブなニュースばかり。

そんな自己否定が日本の底力でもあるわけですが、この映画を見ればもっと肯定的でも良いと思わせてくれます。

逆に言えば、このスコットランドは成り上がり得る国。

しかし大衆的に見た時にどういう国が良いのかと考えれば、日本のような国でしょう。

 

儚い色彩の中、揶揄的表現としての真紅の車

緑、灰色、黒をメインに構成される世界観は儚くも、リアルの追求がうまく演出されている。

それと対照的に深紅の赤い車輌というのは親和性を感じさせないリアムにとっての敵対の象徴なのでしょう。

その車は金の象徴であり、リアムが求めている金を具現化したものでありながら、本来は望まない対象なわけで。

彼にとっては母親や姉、友人が最も必要な訳ですから。

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