それぞれのシーンで味を感じる。
スカーレットの我儘が散見されるけれど、我儘と素直は紙一重。
女性は美しくあってこそ的な 美の価値観の変容。
総じて、正に名作だと感じる。しかし、少々長い…。普通の映画に本文はダレるか…。
作品情報
制作年 1939年
制作国 アメリカ
上映時間 231分
ジャンル ドラマ
監督
ヴィクター・フレミング
キャスト
ビビアン・リー(スカーレット)
クラーク・ゲーブル(レット)
オリビア・デ・ハランド(メラニー)
レスリー・ハワード(アシュレー)
あらすじ
時は奴隷制度により人種差別が横行しているアメリカ南北戦争時代。
ジョージア州タラで大園遊会が開かれた。
いつもパーティの女王であったスカーレットだが、ある知らせに悲しんでいた。
それは、心に決めていたアシュレーと彼のいとこメラニーの婚約だった。
その晩、ついて南北戦争が勃発して…。
感想・考察
それぞれのシーンで”味”を感じる
うーん、まずオープニング素晴らしいスーッと引き込まれていくようだ。
台詞がクサイ。
でもそのストレートで極端な表現がらしい。とも言えるのでしょうか。
「土地こそが最も価値あるもの」この概念も、もう数十年の時を経て変わってきているのだなあ。
これぞ合成って感じのシーンもそれはそれで味を感じる。
我儘と素直は紙一重
特に前半のスカーレットは一見利己主義的で我儘娘だと思えるけども、素直で自分に忠実なだけなんだろう。
むしろ、そう言う意味で我儘ならそれはそれで素敵なことだ。
しかし後半の導入なんかでは真逆の利他主義的思想が印象的。戦争が心情に与える影響を映してるだと。
メラニーの寛大さや、アシュレーのどっちつかずな優柔不断さ、レットの情熱的で自信のある姿。
4人其々の対極的な言動がポイントなのでしょう。
シーンの切り替わりなんかはチープに見えるけれど、滑らかに繋げたい意思が見えて総じて美しかったり。
女性は美しくあってこそ的な 美の価値観の変容
服飾の歴史的にコルセットというのはありなんだろうけれど、現代でその賛否は分かれるところであって。
しかし、美しく見せたいっていう女性の美に対する姿勢や哲学的なもの自体が美しく感じる。
それは白人限定で黒人は男性なら労働、女性ならメイドという感じで人種差別など時代背景も感じた。
男性は戦争に対して心からポジティブに捉えているのも印象的で、女性は残して戦地に向かう姿は何にも屈せず自信に満ちていて格好良い。
今では考えられないけども。
特に去りゆくレットの後ろ姿は情緒的でテーマに寄り添っていたよう。
地面に負傷兵が寝ているシーンなんかは何百人のキャストを使ってるんだというほどのスケールで驚いた。何はともあれ、評価も高く素晴らしい作品。
様々な要素を含んでいて理解するのは難しくて後で見たらまた感じかたが変わりそうだなとなった。
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