映画「ゴーン・ガール」監督・キャスト、あらすじ・感想 資本主義の招く女性心理の恐怖

映画「ゴーン・ガール」監督・キャスト、あらすじ・感想 資本主義の招く女性心理の恐怖

賢い女性は素晴らしい。

ただエイミーの様に賢さが犯罪という形でネガティブに作用するのは恐怖。

ただそれも資本主義が招いた社会が作った賢さであり、エイミーの利己主義ではない事は留意したい。

作品情報

制作年 2014年

制作国 アメリカ

上映時間 149分

ジャンル サスペンス、スリラー、ドラマ

監督

デビッド・フィンチャー

キャスト

ベン・アフレック(ニック・ダン)

ロザムンド・パイク(エイミー・ダン)

ニール・パトリック・ハリス(デジー・コリンズ)

タイラー・ペリー(タナー・ボルト)

あらすじ

5回目の結婚記念日を機に姿を消したニックの妻エイミー。

ダイニングには大量の結婚、妻の日記、宝探しのメッセージ。

様々な情報を手探りにエイミーを探すが、ニックは精神病質とメディアによっては囃し立てられるように…。

感想・考察

お金によって持ちつ持たれつな関係

くそ女でも金で繋がっているという。これが資本主義的。

金で人を買う人間も沢山いて悲しくなる。

エイミーの前の男はそういう男。

しかも自分のスキームで肥やしたお金でもなく親の金。

どこまで滑稽なのか。

執筆屋さんが生んだ驚愕のストーリー性

エイミーがライターだからこそできた物語であり作戦。

非常に賢い。

賢いだけでなくて合理的を無視した行動力に運。

運というのもあまり好きではなくてセンスと同義です。

知識や経験の蓄積が培ったものとあると思いたい。

そうしなきゃ虚しいから。

デビット・フィンチャーのサスペンスマジック

僕らはどうしていくんだ、どうしてしまったんだというラストは沁みます。

最後で物語を昇華してくれるかと思いきや、敢えてこの好奇心を保持させたまま訴求する演出。

どこまで凝っているのやら。

自分の誕生日の次の日から始まる物語でなんだか不思議な感覚に。

フィンチャーの作品の秀逸な点は、好奇心を損なわせないところであると思もいます。

 

そもそも2人は不仲なのか?

本当は仲がいいのか?

亡くなったのか?生きてるのか?

とにかく好奇心を次から次へと抱かせて、そして楽には昇華させない。

そんなちょっとばかり意地悪とも思えるような構成が心地よい。

男性の身体的優位性

肉体的パワーは勿論のこと精神的パワーでも夫を恐れるエイミーは印象的。

現代ではこんな事を言うのはナンセンスだけれども男性が所謂強いというのは誰しもが何処かで持っている価値観ではあるでしょう。

その価値観を払拭するため、女性はその葛藤をぶちまける為、に集団で性差別に向かうこともしばし。

性差別撲滅運動というのも良いとは思いますけど、それをすること自体が性差別を立証してるとも思えます。

ツールの目的化というのもあって本来の目標へ効果があるから使うツールを使うこと自体が目的になって本来の目的がボケる。

会社なんか見てるとよくあります。

結局、そのツールを使ってどうしたいの?と問いたい。

使って満足なら趣味でやってくれって。

ビジネスや集団において本来の趣旨とそぐわない言動をとる上司もたくさん見てきて、結局は自分でどうにかするしかないということに至る。

悲しいけどもそうしなけりゃこんな資本主義社会でのし上がれない。

資本主義なんて、とネガティブに思うこともしばしばですが、その恩恵を受けて自分は飯を食べれて勉強もできて育ちました。

保険や教育機関、税金、資本主義が作り上げたものは計り知れないし其れが豊かの象徴でもあるけれど、それによって失ったものも計り知れない。

環境なんかはその象徴で資本を肥やすために環境が蔑ろになる。

情報商材によって個人の金を増やすために人が悲しむ。

人を不幸にするビジネスなんてものは存在しないほうがいい。

タイトルの指すもの

gone girlを直訳すれば消失した女性であるのだけれども、エイミーは最初から最後までニックを想っていてどうにか彼の中から消失しないようにと対局のタイトリングなのかなあ。

ニックにどうにか振り向いてもらう為の言動なんだろうなあ、形は犯罪であっても。

正に苦肉の策というやつで、方法論としては如何なものか、というのは有るのだけれど本質的な愛が此処にはあったのだろう。

愛の形なんてものは其々で定義することなんて難しいけど。

表向きは円満な夫婦でも中身は空っぽな夫婦なんて幾らでもいますよね。

同棲しよう。

付き合おう。

などなどそんな事を言われることは多々あったけれど、そこをゴールにしている人といても自分は幸せでもないし、楽しくもないから、その価値観は割り切ってお別れをするという事も多々あったな。

取捨選択的では有るし、利己主義的なのだけれど、そう思うのも自分で有るわけで。

もちろん結婚やら付き合うのを否定するわけではないけれど、一緒にいる時間というのが何よりも大切であって、その延長に結婚やらというスキームがあるだけなんですよね。

 

自分は、そんな事を言ってるから一生独身かもしれないけれど、それも人生。

中身のない結婚なんかしても結果この2人の様に隙間があって遣る瀬無くて、形だけで幸せを繕おうなんて悲しいだけだ。

そんなだから結婚しても不倫やら浮気やらということが起きるわけで、そんな人たちはザラにいて。

相手に不満があっても結婚したから離れられない。

言いたい事を言えない。

そんなんなら結婚なんてしないほうがいいや。

結婚=幸せ という価値観を持っている人に見てもらいたい。

確かにそれもそれでも本質は一緒にいる=幸せであるはず。

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