ウィル・スミス演じるジーニーや映像美はやはり際立つ。
しかし、実写版故にそのリアリティが弊害になってもしまった。
総じて、またに5点満点中3点という中間点を付けたい。
作品情報
制作年 2019年
制作国 アメリカ
上映時間 128分
ジャンル アドベンチャー、ドラマ、ミュージカル、ファンタジー
監督
ガイ・リッチー
キャスト
メナ・マスード(アラジン)
ナオミ・スコット(ジャスミン)
ウィル・スミス(ジーニー)
マーワン・ケンザリ(ジャファー)
あらすじ
生きるために盗みを働きなが人生を変えるチャンスをつかもうとしている青年アラジン。
好奇心旺盛な自由に憧れる王女ジャスミン。
2人の運命的な出会いをきっかけに、それぞれの願いは動き始める。
そしてアラジンは、邪悪な大臣ジャファーの甘い誘いに乗り、魔法の洞窟からランプを引き受けるが…。
感想・考察
ウィル・スミス演じるジーニーは如何に
キャストの中でも、特筆すべきはやはりウィル・スミス演じるジーニー。
人間味のある彼の演技、ラストで昇華される彼の末路はわかっていながらも美しさがある。
そして、物語のテンポを活性化するにも一役買っている。
彼だからこそのジーニーであり、実写版アラジンでもあるように思える。
実写版故の弊害
アニメ版の「アラジン」でも書いたけれど、やはり盗人を美化する作風は、腑に落ちない。
特に、実写版とあって盗み自体もリアリティを増してしまいフックになる。
アラジンの盗人という境遇は、確かに彼以外に要因があるのは理解できる。
しかし、アラジンが迎える困難についても、彼の一種の不甲斐なさ故に引き起こされるところではあって、単純に悲劇のヒーローとして感情移入することはできない。
なんなら、罰せられて当然であるようにも思えてしまう。
これは、僕が心無い人間だとかそういうことではないくて、モラル的な問題。
アブーに関しても実写版故に、聡明さが現実離れしすぎてしまい過剰な演出にも見える。
アニメであれば、そのファンタジックな作りに面白さを感じることもできる。
非現実的でファンタジックな世界観は、ディスニーの持ち味だということも理解できる。
しかし、実写版にしたことで、どこか冷めた印象を受けてしまうのも正直なところ。
過剰にも思える演出や映像は悩みを誘発させる
一種の過剰にも思える演出が味方を変えれば、逆に映像の素晴らしさを感じるきっかけにもなっている。
というのも、中途半端な映像であれば、あくまでもアーティファクトとして、作り物として認識できるから。
もちろん、作り物であることには代わりないけれど、映像美が、良くも悪くもシナジーする。
悪くもというのは、先ほどのリアリテイの面。
良くもというのは、単純に演出や映像自体が、見ていて楽しいから。
結局のところ、映画は良い悪いで主観的な価値観で図るのが難しい。
このサイトであれば評価ボタンをもうけたし、Filmarksでもスコアがある。
評価をつけないという手もあるけれどあるものは使いたくなってしまう。
だから今作は正に3点がベストではあるので3点。