モッズ文化を知るにはこれだ!ということだったので。
モッズかロックか?というクエスチョンに、どちらも素敵な文化じゃないか。と応えたい。
彼らの行き場のない葛藤は相手を蔑むことでしか癒せないわけではないはず。
作品情報
制作年 1979年
制作国 イギリス
上映時間 115分
ジャンル ドラマ
監督
フランク・ロッダム
キャスト
フェル・ダニエルズ(ジミー)
レスリー・アッシュ(ステフ)
フィリップ・デイビス(チョーキー)
マーク・ウィンゲット(デイブ)
スティング(エース)
あらすじ
時は1960年のイギリス。
細身のスーツに身を包み、ベスパやランブレッタに乗る、モッズ達の中にはジミーの姿。
ジミーは平凡で退屈な日常の中にも、クラブやパーティで仲間と戯れる時だけは楽しめた。
革ジャンにリーゼントのロッカーズ達と敵対関係にあるモッズだったが、ある日海辺のブライトンで大規模な衝突が起き、それはエスカレートしていき暴動に…。
感想・考察
UK・モッズファッション
リーバイスは履いたまま濡らしてサイズ調整。
タイトなスリーピースにモッズ。
汚れない様にエンジンの覆われたスクーター。
フレッドペリーのシャツ。
これがイギリス文化かあ。格好いいです。
ファッション文化の対立
モッズかロックどちらかを選ぶ必要も無いはず。
今見ればファッションだからどっちも違くてどっちも良いはず。
どっちを着てもいいし、どっちに浸っても良い。
だけどどちらかに属して、ネガティヴにいえば、そこに固執している自分の姿が良いのでしょう。
両親の望むものとモッズで居る事
両親の心配とは裏腹にドラッグに喧嘩。
今の日本では考えられませんし、自分はやりません。
しかし、ドラッグや喧嘩が悪いとも思いません。
確かに法的に規制される事柄ですが、それも大袈裟に言えば人類の歩んだ道。
そう思えば、この映画はより輝いて見えます。
まともって?
まともってなにさ?ジミーの問いには心が揺らぎます。
まとも、普通に押し込められて、ドラッグや喧嘩をしないのは正誤で言えば正。
しかし逆は誤りか、と言われればそうでもないと思いたい。
それが彼らの愛したモッズなのですから。
愛のためなら命をかける。
法をも厭わない。
そういうことなのでしょう。
モッズを愛する事、そして人を愛する事
ジミーの行き場のない葛藤は叫びや暴走へ。
そして彼女との思い出での場所に。
この当時の、モッズをの様な文化を愛することと人を愛することは何方も弊害が伴うということを教えてくれます。
今であればオンラインであらゆるものが可視化されることで弊害を避ける事ができますが、この映画ではその弊害は暴力によってすぐさま具現化されます。
それ故に全力でモッズや女性を愛して守りぬく彼らの姿に心が動かされます。
撮影技法 ドローンか?
ラストのカメラワークはどうやったのかが気になりました。
今でこそドローンで絶壁であろうと簡単に撮影出来ますが数十年前にはどうだったのか。
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