映画「ノッティングヒルの恋人」女優と冴えない男性の恋は正にロマン

世界的な女優と一見パッとしない書店を営む男性の恋は、正にロマンチック。

数年後、数十年後に見返したいと思えるロマンスの名作であり金字塔。

イケメンが言ったらなんか違う台詞も冴えない彼が言えば映える。

作品情報

製作年 1999年

製作国 アメリカ

上映時間 123分

ジャンル ドラマ

監督

ロジャー・ミシェル

キャスト

ジュリア・ロバーツ(アナ・スコット)

ヒュー・グラント(ウィリアム)

あらすじ

世界一有名なスター女優アナ・スコット。

一方、ウィリアム・タッカーは、古くて味のある街、ノッティングヒルで旅行書専門の書店の営む普通の男。

そんな二人が出会い、非常に困難な問題に直面することに…。

感想・考察

これこそ、ロマンス

ロマンス映画は数あれど、ストーリーにキャスティングに、お手本のようなロマンス映画がこちら。ロマンスを直訳すると、一般点的には男女間の恋愛模様のことだけれど、それ以外にも冒険的や伝奇的な物語もロマンスというそうな。そうすると、世界的な女優であるアナ、一見パッとしない書店を営むウィリアムの恋は、正にロマンチック。

そして、そのロマンを下支えするのは単なる2者の関係性だけではないから、観客を深く引き込む。というのも、ビジネスキャリアにおける成功を成したアナは執拗に記者に追われるし、反対にウィリアムを気に止めるのは狂気染みた同居人と家族程度。そんな、2人の全く異なるバックグラウンドが対比されていて、もはや焦慮を覚える。それがロマンを際立ててくれる。

人種差別や身分制度、階級社会といったような弊害が2人の間を阻む物語は数あれど、それらは現代っ子の僕からすると、どうも昔話のように思えてしまう。けれど、今作の2人を阻む事柄が現代にも通じる普遍性が共感を寄せてくれた。そういう意味でも、ロマンス映画の金字塔的な立ち位置として、末長くこの映画は名作と呼べるはず。現に公開から20年たった今見ても色あせない物語。また、数年後、数十年後に見返したい。

数々のキザな名言を支えたもの

この映画をロマンチックにかつ名作に仕立て上げてい要素はたくさんあるけれど、特に名言が忘れられない。「彼女は僕のものにならない。二度と手に入らない、恋の麻薬だ。パンドラの箱を開けてしまった。」「アナは女神だよ。女神に恋した人間の末路は…?」「男はベッドで夢を抱き、現実の女と目覚めて幻滅する。」ざっと並べても、これだけの名言があった。

実際、読むだけであれば単にキザなセリフたちかもしれない。けれど、冴えない男、ウィリアムがいうと誠実に本心から溢れ出た言葉なのだと思えてくる。それは、ウィリアムのビジュアル的な問題かもしれない。これをブラッド・ピットが、レオナルド・ディカプリオが、トム・クルーズが言っていたら絶対こうはならない。だから、ヒュー・グラントが演じたウィリアムにこそ意味があって、その相手がジュリア・ロバーツということに意味があるのだろうと。他にも「シュールだけど素敵」なんてのもコミカルで、それもまた良かったりする。