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映画「たかが世界の終わり」監督・キャスト、あらすじ・感想 卓越した音楽とサスペンスが引き込む 2010年代

映画「たかが世界の終わり」監督・キャスト、あらすじ・感想 卓越した音楽とサスペンスが引き込む

「Mommy/マミー」や「わたしはロランス」でグザヴィエ・ドランが見せてくれたセンセーショナルは何処へいったのか。 しかし、他に類を見ない卓越した音楽とサスペンスは疲労感を催すほど観客を引き込む。 作品情報 製作年 2016年 製作国 カナダ、フランス 上映時間 99分 ジャンル...
映画「君の名前で僕を呼んで」監督・キャスト、あらすじ・感想 淡々と進む日常に露出される少年の心情 2010年代

映画「君の名前で僕を呼んで」監督・キャスト、あらすじ・感想 淡々と進む日常に露出される少年の心情

淡々と進む日常だからこそ、見えてくる少年のデリケートは心情を効果的に魅せる北イタリアの情景。 近年頻繁にテーマになるLGBTについての映画だけれど、”知を持って何を制すか”という点でエリオの父が大きな存在になっている。 作品情報 製作年 2017年 製作国 イタリア・フランス・ブ...
映画「ダーク・ブラッド」監督・キャスト、あらすじ・感想 リバー・フェニックスの遺作 2010年代

映画「ダーク・ブラッド」監督・キャスト、あらすじ・感想 リバー・フェニックスの遺作

20年の時を超えて姿を現したリバー・フェニックス。 過度な演出はなくキャラクターの素で勝負する。 白人至上主義・核実験に対する隠されたメッセージとはなんだったのか。 作品情報 製作年 2012年 製作国 アメリカ、イギリス、オランダ 上映時間 86分 ジャンル サスペンス 監督 ...
映画「キムチを売る女」監督・キャスト、あらすじ・感想 男を惹きつける子持ちのエロティシズム 2000年代

映画「キムチを売る女」監督・キャスト、あらすじ・感想 男を惹きつける子持ちのエロティシズム

見方によっては息子というハンデとも言える所在に女性であるという性的側面。 そして其処に垣間見れる男という性を惹きつける一種のエロティシズムでありフェティシズム。 見所は秀逸なカメラワーク。 言葉も少なめで抽象的ではありますが非常に好きな映画。 作品情報 制作年 2005年 制作国...
映画「胸騒ぎの恋人」監督・キャスト、あらすじ・感想 グザヴィエ・ドランの映画は世界観か陶酔感か 2010年代

映画「胸騒ぎの恋人」監督・キャスト、あらすじ・感想 グザヴィエ・ドランの映画は世界観か陶酔感か

グザヴィエ・ドラン監督作品を全て見てみると、そこから感じるのは彼の世界観なのか、陶酔感なのか、という疑念を抱くようになった。 抽象化することでアーティファクトを引き出す彼の作風はどの作品においても圧巻。 作品情報 製作年 2010年 製作国 カナダ 上映時間 102分 ジャンル ...
映画「バーディ」監督・キャスト、あらすじ・感想 鳥的擬人化のエロスと鳥籠的抑圧のタナトス 1980年代

映画「バーディ」監督・キャスト、あらすじ・感想 鳥的擬人化のエロスと鳥籠的抑圧のタナトス

主体であるバーディ自体の進展のなさ。 アルのバーディに対する一種の憤り。現実との対比として描かれる戦争のネガティブ。 解放するための手段がなぜ野球ボールなのか?もっと効果的な対象があるのではないのか。 など、この物語には様々な鬱憤が散りじりになっています。 ラストで昇華される鬱憤...
映画「マイ・インターン」監督・キャスト、あらすじ・感想 結婚観や夫婦のあり方を改めて考えさせてくれました 2010年代

映画「マイ・インターン」監督・キャスト、あらすじ・感想 結婚観や夫婦のあり方を改めて考えさせてくれました

結婚観や夫婦の在り方を再定義してくれる様な素敵な物語でした。 日本でも人気な作品という事が頷けます。 夫妻の在り方や企業の内情を対比しながら進む物語から、学ぶ事は多くありました。 作品情報 制作年 2015年 制作国 アメリカ 上映時間 121分 ジャンル ドラマ 監督 ナンシー...
映画「スモーク」監督・キャスト、あらすじ・感想 煙に巻かれた人々のパラドックス 最後は煙の様に去る 1990年代

映画「スモーク」監督・キャスト、あらすじ・感想 煙に巻かれた人々のパラドックス 最後は煙の様に去る

人という点を煙草屋を介して線に。 自分への内的な嘘、人への外的な嘘。 嘘と誠のパラドックス、そこにある人間模様と葛藤。 このジャケットの意味がラストで心地良く昇華される。 作品情報 制作年 1995年 制作国 アメリカ 上映時間 113分 ジャンル ドラマ 監督 ウェイン・ワン ...
映画「ポンヌフの恋人」監督・キャスト、あらすじ・感想 完璧主義故の欠陥 1990年代

映画「ポンヌフの恋人」監督・キャスト、あらすじ・感想 完璧主義故の欠陥

完璧主義者レオス・カラックス監督に観る作風は、完璧主義故に欠陥、そしてアイロニーを残し物語を引き立てる。 遣る瀬のない境遇にいる登場人物は安直に死を選ばない。 それが彼らを美しくもさせるが、そこには虚無が付いて回る。 作品情報 製作年 1991年 製作国 フランス 上映時間 12...
映画「理由なき反抗」監督・キャスト、あらすじ・感想 ジェームズ・ディーンは理由なき反抗なのか 1950年代

映画「理由なき反抗」監督・キャスト、あらすじ・感想 ジェームズ・ディーンは理由なき反抗なのか

本当にジェームズ・ディーン演じるジムの抱えていたのは理由なき反抗なのか。否。 彼なりの理由もあって、ただその消化方法がわからない若気の至り故の反抗なのである。 ただ、消化方法を間違えば、若気でもそれは死をも招くパワーを持っていると示唆させる。 作品情報 製作年 1955年 製作国...